今回は、お子さんの集中力について考えてみようと思います。
「先生、うちの子は集中力がないんです。やればできる子なのですが…。」
このようなお母様の嘆きをよく耳にします。
「でも、ゲームはなさるのでしょ?」そう伺うと、
「そうなんです。よく飽きないと思うくらい…。」
もうお気付きですね。お子さんに集中力がないわけではないのです。
親が集中して欲しいことと、子供が集中したいことに差があるだけなのです。
私達大人も、楽しくてあっと言う間に時間が過ぎてしまったと感じることがありますね。脳が楽しいと認識すれば、時間の経つのも忘れて集中します。
さて、小学校3年生位まででしたら、親の対応で集中力をつけるのも難しいことではありません。しかし、中学生となると一筋縄では対応できないのが現状です。
また、高校生になると周囲の環境次第では、自発的に集中力をつけていきます。
私達も高校生には独自の方法で対処し、メンタルトレーニングを通して集中力を養っています。問題は、中1中2位の年齢のお子さんに対する対応です。
良く言われるのが、“5分ルール”を徹底すること。つまり、「後5分だけ勉強しよう」とか「後5分やったら休憩にしよう」という短い時間の繰り返しで、5分の中に楽しさを見出させるのです。私達が“5分ルール”を実践する時は、5分経ったら、仮に生徒がそれ以上やりたくても、必ずストップをかけます。時にはブーイングの嵐に遭うこともあります。(笑)でも、ゲーム感覚でストップです。たった5分ですが、これを繰り返すことで意志力や自制心も鍛えられます。
慣れて来たら、ご褒美のように時間を増やします。ここが、ポイントです。
「仕方ないなぁ。じゃあ、1分だけ増やしてあげるね。」と。中学1~2年生までは、乗ってくれます。そうこうしているうちに、20~30分の集中が可能になります。これは、本気の集中ですから、30分ともなるとかなりの勉強量になります。
お子さんによって多少の違いはありますが、集中が切れたと此方が感じたら休憩です。集中すると脳はブドウ糖を消費し、集中力を失うのです。ですから、そんな時を見計らって、リンゴをむいたり、ちょっとしたスィーツを出して休みを取ります。ブドウ糖を摂取すると集中力が回復するので、生徒達がやる気満々の時は休み時間にブドウ糖の塊を出します。これでかなり糖分の吸収時間が短縮され、直ぐに集中力を発揮します。
以上は、ご家庭でも応用できますので、ご参考まで。